【導(dǎo)讀】武士階級(jí)が消滅した明治期においても武士道は存続した。族階層への変遷、また明治期における士族階層の役割?足跡を追いながら、明。治日本に影響を與えた思想としての武士道について一考察を試みたい。武士道の成立に関しては諸説あり、武士道そのものの定義もあいまいである。することなしには概括すら困難であるという點(diǎn)に理由がある。像を俯瞰する視點(diǎn)を構(gòu)築するところから始めなくてはならない。道徳を考えていくことが必要である。明治期において武士道は以下のような流れを形成することになる。せ我慢の説』等に代表される精神論に受け継がれていく＜和魂的武士道＞。徳川期において完成した」とされるが、時(shí)代ごとに概観してみる。存在していたことを示している。いて中世以降の武士とは斷絶しているとみられている。などが制定されている。書(shū)の類が多くこの時(shí)期に書(shū)かれている。また鎌倉(cāng)時(shí)代の基本的理念である「忠」

　　

【正文】 において働き、日本を?qū)Гい匹辚攻趣酥沥椁护?、と新渡戸は論を進(jìn)め 明治期の武士道についての一考察―新渡戸稲造『武士道』を中心に― 29 るのです。―中略―日本が野蠻未開(kāi)のままでキリストを迎えたのではない。 霊の修練たる舊約の日本がそこにあった。日本だけでなくすべての民族は、 その舊約を神から 與えられている、と新渡戸は考えたのでした。１７ 新渡戸は近代の日本人の守るべきモラルバックボーンを武士道として伝え、 また舊來(lái)の日本を形作ってきた伝統(tǒng)を、キリスト教的思想との共存で永続的な ものにしていくため、これまでの日本の伝統(tǒng)的社會(huì)を「舊約」とし、「新約」 を、日本人のための日本人獨(dú)自のバイブルを作りたかったのではないのだろう か。それが『武士道』となって書(shū)き記されたのである。 六、結(jié)論 明治期において士族階層は舊武士の思想を引き継いで日本のリーダーシップ をとったといえる。その結(jié)果「平民の武士化」 が起こり武士の思想、道徳観念 が一般の人々に浸透していったともいえる。世界が日本を見(jiàn)るイメージは多々 あるが「サムライの國(guó)」であるとの印象は強(qiáng)い。そのことがさほど悪いイメー ジでないことは、理想化された武士像というものが、武士階級(jí)が消滅してしまっ た明治にのみ作ることができたという一面があることは見(jiàn)逃せない?，F(xiàn)実に存 在していた武士も士道によって洗練された東洋におけるジェントルマンであっ たかもしれないが、現(xiàn)実には存在しないからこそ良いところだけを抽出し、理 想化しそれに近づくことを目指せたのではないだろう か。ノスタルジックな武 士への思い、あこがれが明治における武士像を形作ったといえる。新渡戸も幼 い頃に美化され教え込まれた「武士」になりたかったのであろう。その持ち続 けたイメージが、日本は、日本人は國(guó)際社會(huì)でどうあるべきか、を自問(wèn)自答し た際に著作『武士道』となって表れたに違いない。 武士道は歴史とともに変遷していきさまざまな側(cè)面を持つ。武者の習(xí)いから 戦陣訓(xùn)、士道の確立を経て、武士階級(jí)の消滅した明治においてまた新たな面を 持つに至った。１）及び２）の武士道も一つの思想哲學(xué)といえるが日本におけ るローカ ルな思想ともいうべきもので全世界的な普遍性は持ち得ない。試行錯(cuò) 誤ではあっただろうが、キリスト教的価値観と武士道の徳目との融合により世 界の人々の武士道への、日本人への理解が容易になったとすれば、それは評(píng)価 されるべきものであろう。 30 船津明生 註 １ 清原貞雄「中世の武士道と近世の武士道」京都帝國(guó)大學(xué)文學(xué)部史學(xué)科編 『紀(jì)元二千六百年記念史學(xué)論文集』內(nèi)外出版１９４１年１８３頁(yè)で他に大伴氏、佐 伯氏の名を挙げている。 ２ 古田紹欽「仏教の道徳教育」『日本道徳教育史』第３章 ４８頁(yè) ３ 三田村鳶魚(yú)「武士道の 話」『江戸読本』昭和一四年三?四?七月掲載 ４ 富永健一『日本の近代化と社會(huì)変動(dòng)』講談社學(xué)術(shù)文庫(kù) １９９０年 ３７８頁(yè) また富永はこの國(guó)體論が維新以後も第二次世界大戦までその影響を持ち続 け昭和ファシズムの思想的基盤(pán)になったとしている ５ 永田広志『日本哲學(xué)思想史』法政大學(xué)出版局 １９６７年 ２０頁(yè) ６ 遠(yuǎn)山茂樹(shù)『明治維新』巖波現(xiàn)代文庫(kù) 2020年 ３１１頁(yè) ７ 中村吉治『武家の歴史』巖波新書(shū) １９６７年 ２００頁(yè) ８ 園田英弘?濱名篤?廣田照幸『士族の歴史社會(huì)學(xué)的研究』名古屋大學(xué)出版 會(huì) １９９５年 ５１ 頁(yè) ９ 深谷博治『華士族秩祿処分の研究』吉川弘文館 １８７３年 ９頁(yè) １ ０ 渡辺和靖『明治思想史―儒教的伝統(tǒng)と近代認(rèn)識(shí)論』ぺりかん社１９７８年１２頁(yè) １ １ 大內(nèi)三郎「キリスト教と道徳教育」古川哲史編『日本道徳教育史』有信堂 １９７３年 ２３１頁(yè) １ ２ 同上 ２３２－２３３頁(yè) １ ３ 『內(nèi)村鑑三全集』第１５巻３９３頁(yè) １ ４ 岬龍一郎『新?武士道』講談社新書(shū) 2020年 １ ５ 俵木浩太郎『新士道論』筑摩書(shū)房 １９９２年 ２１２頁(yè) １ ６ 長(zhǎng)尾剛『日本がわかる思想入門(mén)』新潮文庫(kù) 2020年 ２６０頁(yè) １ ７ 佐藤全弘『新渡戸稲造の信仰と理想』教文館 １９８５年 ７８頁(yè) 參考文獻(xiàn) 池上英子『名譽(yù)と順応―サムライ精神の歴史社會(huì)學(xué)』森本醇訳 NTT出版２０００年 石井紫郎校注「近世武家思想」『日本思想大系』２７巻巖波書(shū)店１９７４年 井上哲次郎、有馬佑政編『武士道叢書(shū)』博文館 １９０５年 今枝愛(ài)真『禪宗の歴史』至文堂 １９６２年 植松忠博『士農(nóng)工商―儒教思想と官僚支配』同文館 １９９１年 明治期の武士道についての一考察―新渡戸稲造『武士道』を中心に― 31 內(nèi)村鑑三『代表的日本人』巖波新書(shū) １９９５年 梅渓昇『明治 前期政治史の研究』未來(lái)社 １９６３年 大內(nèi)三郎「キリスト教と道徳教育」古川哲史編『日本道徳教育史』有信堂１９７３ 年 オオシロ?ジョージ『新渡戸稲造―國(guó)際主義の開(kāi)拓者』中央大學(xué)出版部１９９２年 太田雄三『＜太平洋の橋＞としての新渡戸稲造』みすず書(shū)房 １９８６年 大西?！肝涫康缹澘鞓S説」『大西祝全集』第６巻日本図書(shū)センター１９８２年 笠谷和比古『士の思想』日本経済新聞社 １９９３年 勝田政治『廃藩置県』講談社選書(shū)メチエ 2020年 勝部真長(zhǎng)『武士道―文武両道の思想』角川書(shū)店 １９７１年 清原占雄「中世の武士道 と近世の武士道」京都帝國(guó)大學(xué)文學(xué)部史學(xué)科編『紀(jì)元 二千六百年記念史學(xué)論文集』內(nèi)外出版 １９４１年 小池喜明『葉隠―武士と「奉公」』講談社學(xué)術(shù)文庫(kù) １９９９年 小泉一郎「新渡戸博士とクェーカー主義」東京女子大學(xué)新渡戸稲造研究會(huì)編 『新渡戸稲造研究』春秋社 １９６９年 近藤斉『戦國(guó)時(shí)代武家家訓(xùn)の研究』風(fēng)間書(shū)房 １９７８年 佐伯有義?他編 井上哲次郎監(jiān)修『武士道全書(shū)』時(shí)代社 １９４２年 相良亨『武士の思想』ぺりかん社 １９４８年 佐藤全弘『新渡戸稲造の信仰と理想』教文館 １９８５年 鈴木文孝『近世武士道論』以文社 １９９１年 園田英弘?濱名篤?廣田照幸『士族の歴史社會(huì)學(xué)的研究』名古屋大學(xué)出版會(huì) １９９５年 高澤秀次『海をこえて近代知識(shí)人の冒険』秀明出版會(huì) 2020年 俵木浩太郎『新士道論』筑摩書(shū)房 １９９２年 遠(yuǎn)山茂樹(shù)『明治維新』巖波現(xiàn)代文庫(kù) 2020年 富永健一『日本の近代化と社會(huì)変動(dòng)』講談社學(xué)術(shù)文庫(kù) １９９０年 長(zhǎng)尾剛『日本がわかる思想入門(mén)』新潮文庫(kù) 2020年 永田広志『日本哲學(xué)思想史』法政大學(xué)出版局 １９６７年 中村吉治『武家の歴史』巖波新書(shū) １９６７年 奈良本辰也『武士道の系譜』中央公論社 １９７１年 新渡戸稲造『武士道』佐藤全弘訳 教文館 2020年 西部邁『福沢諭吉―その武士道と愛(ài)國(guó)心』文藝春秋 １９９９年 西義之「 Bushido考―新渡戸稲造の場(chǎng)合」東京大學(xué)教養(yǎng)學(xué)部紀(jì)要『比較文化研 究』第２０?２１輯 東京大學(xué)出版會(huì) １９８１年 尾藤正英『日本封建思想史研究』青木書(shū)店 １９６１年 32 船津明生 深谷博治『華士族秩祿処分の研究』吉川弘文館 １８７３年 福地重孝『士族と士族意識(shí)』春秋社 １９５６年 古川哲史「武士道の思想とその周辺」『日本倫理思想史研究』福村書(shū)店１９５７年 古田紹欽「仏教の道徳教育」古 川哲史編『日本道徳教育史』有信堂１９７３年 松隈俊子『新渡戸稲造』みすず書(shū)房 １９８１年 岬龍一郎『新?武士道』講談社新書(shū) 2020年 源了圓『徳川思想小史』中公新書(shū) １９７３年 村岡典嗣『日本思想史研究』巖波書(shū)店 １９７５年 渡辺和靖『明治思想史―儒教的伝統(tǒng)と近代認(rèn)識(shí)論』ぺりかん社 １９７８年 和辻哲郎「武士道」巖波講座『倫理學(xué)』第１２冊(cè)巖波書(shū)店 １９４０年 和辻哲郎『日本倫理思想史 上?下巻』巖波書(shū)店 １９７９年 __