尚書稽疑(內(nèi)藤湖南)-文庫吧資料
2025-08-09 12:09本頁面
【正文】 。公羊?qū)Wの成立は漢代に於ける曲學(xué)阿世の最明白なる證據(jù)と謂ふべきもので、單に公孫弘が武帝個人の意を迎へたのが曲學(xué)阿世であるのみならず、董仲舒が漢代に適合すべく春秋の學(xué)を解釋して、それに由つて百家を斥け學(xué)問の一統(tǒng)を圖つたのも半ば曲學(xué)の方針から出たことは疑ない?！∮瑜现藢Δ筏仆敢蓡枻瑜瓿霭l(fā)して、異つた結(jié)論に到達することになつたのである。是は公羊?qū)W派の説く如く詩書は皆正より變に入つてゆくものであつて、詩に於て最後に魯頌、商頌のあることは一の疑問であると同樣に、尚書に於ても以上の諸篇のあることは異例とすべきものである。尤公羊?qū)W派は僞古文を斥けず、それ故宋翔鳳は此外に蔡仲之命をも數(shù)へてゐるのである。そこで魏源の如きは書古微を作る時周書に關(guān)する微義は甫刑を以て終りとし、今文家の篇目から云へば其以後の文侯之命、秦誓をも除き、其以前の費誓をも除いて、而して其除いた諸篇の代りに逸周書の中から蔡公解、良夫解などを拔き出して之を甫刑の後に補つて、而して案良夫之詩、夫子既取入大雅矣、此篇斷無不見之理、且其忠告憂勤、々乎成康周召之遺、與無逸君相表裏、視蔡仲之命文侯之命、不可同年而語、不此之取而取彼何哉、即秦誓亦一時悔之敗、而三次報復(fù)、濟河焚舟、顯存王覇之分、且時代亦遠在西周之後、何爲殿彼不殿此耶、此皆不可解者、姑附諸穆王之後、以雪僞古文之憾（書古微十二）と言つてゐる。孟子に據(jù)れば、仲尼の徒桓文の事を道ふものなし（公孫丑上）と言ひ、荀子にも仲尼の門五尺の豎子も五伯を稱するを羞づ（仲尼篇）と言つてゐる。此二人は近世公羊?qū)Wの大家であるが、恐らく二人とも其受くる所が同じかつたに相違ない。 劉逢祿の書序述聞には謹案、孔子序周書四十篇、東周之書、惟文侯之命秦誓二篇而已、合而讀之、一爲孱弱之音、一爲發(fā)憤之氣、興亡之象昭昭也、春秋書晉人及姜戎敗秦於、公羊子曰、謂之秦、夷狄之也、詐戰(zhàn)書日盡也、穀梁子亦曰、徒亂人子女之教、無男女之別、秦之爲狄、自之戰(zhàn)始也、秦穆不用蹇叔百里子之謀、千里襲鄭、喪師遂盡、晉襄背殯用師、亦貶而稱人、序書何取焉、取其悔過之意、深美約、貽厥孫謀、將以覇繼王也、詩書皆由正而之變、詩四始言文武之盛、而終于商頌、志先王之亡以爲戒、書三科述二帝三王之業(yè)、而終於秦誓、志秦以狄道代周、以覇統(tǒng)繼帝王、變之極也、春秋撥亂反正、始元終麟、由極變而之正也、其爲致太平之正經(jīng)、垂萬世之法戒、一也、と言ひ、又宋翔鳳の尚書譜には謹案、孔子序周書、自大誓訖※［?！福ā赋肌工?80176。予は公羊?qū)W説を主とするものでは無く、出來る限り予の既に述べたる如く孔子以後儒家發(fā)展の經(jīng)過を跡づけ、それに由つて尚書の編成の漸次變化したことを論斷したいと思ふのである。但だ其後經(jīng)書の本文にも疑問を挾むやうになつたのは嘉慶道光から起つた公羊?qū)W派の人々に之れ有るのみで、此派の人々は存外思ひ切つた疑問を經(jīng)書の本文や其編成の次第にも挾んでゐる。朱子の一派の中でも殊に王柏、金履祥の如きは單に僞古文を疑ふのみならず、今文尚書の脫簡を論語孟子の中より發(fā)見することを試みたもので、經(jīng)書本文の批評は此時代に最盛であつた（六）［＃（六）は自注］。大體支那の經(jīng)學(xué)は唐の中頃より自由討究の風(fēng)起り、宋代に至つては經(jīng)書の本文にも疑問を挾むことが許さるゝやうになつた?！〈朔椒à衔鹫撚瑜馕搐谰_に行つてみたことはないので、總べて六藝諸子に對し、此方法に由つて得たる結(jié)論を茲に述ぶることは出來ないが、然し其中の或種の者は幾らか斯かる方法を用ゐて判斷した者を問題として提供することが出來ると思ふ。勿論これはどちらかといへば前の時代から順次に發(fā)展を考ふるよりも、逆に後から溯つて考ふる方が便宜である。又門下の者が孔子に對する崇拜の程度なども、論語に於けると孟子に於けるとは頗る異るものがあり、孟子の如く孔子を以て堯舜より賢れること遠しとする考は十分に論語には現(xiàn)はれてゐない。然るに下論に至ると孟子若くは公羊春秋に見る如き素王の意味を含んだ思想が現(xiàn)はれ、位無き者が位有ると同樣の権力を振ふことを表はしてゐる。斯かる觀察點からいへば、論語の如きは一部の書中に多くの異つた時代の思想を含んでゐると觀られる。左傳國語を始め、其中に含んで居る多くの史實を他の先秦古書に出てゐる事實と比較すれば、或は詳密であり、或は簡略であり、時としては全く其意味が違つたりしてゐることがあるが、これは畢竟其時の思想が根本となつて、其思想の發(fā)展によつて事實が曲げられ、其間に漸次事實が變化されていつたものである（四）［＃（四）は自注］?！·丹欷泄艜藢Δ筏朴^察の方法を誤らぬやうにするといふことは餘程きはどい業(yè)である。此等の場合に於て韓宣子の話は易と春秋が出來てから後に作られぬものでもなし、又季札の話は孔子が詩の編次を一定して後に作られぬものでもないことを注意しなければならぬ。尤書籍に變化が無いとか、或は古くから存在したといふことに就いては世人の屢陷る誤謬がある。此等は必しも總べて伏生以前のものと言ふことは出來ないが、兎も角伏生の傳へたとは違つた者が他に傳へられてゐたといふことは明かに言へる。且論語でさへも其の堯曰篇に有ることが今日の尚書には無く、卻つて其の湯武に關(guān)する事實が墨子に引ける所と一致する所がある。且又儒家の書中で孔子の正統(tǒng)を傳へたと言はるゝ孟子の中に含まれてゐる尚書は、明白に今日の尚書と違つてゐる點がある。此意味より推論すれば、尚書に就いても伏生が尚書を世に出す以前と以後とを分明に限界を立てゝ、伏生以後の尚書には種々異同變化が有つたけれども、伏生以前の尚書には少しも異同變化が無かつたと考ふる如きは甚だ不合理と謂はねばならぬ?！∷工稳绀^察點より總べての經(jīng)籍を看るときは、六藝も九流諸子も大體に於て同樣の徑路を取れることが明かであつて、從つて諸子の方は竄亂ありて不確實であるが、六藝は確實で疑ふ餘地なしと考ふることはできぬ筈である。所謂僞古文の中でも其中には幾多の眞實なる材料を含んでゐることは梅、閻若以下の精細に研究した通りであつて、其疑惑多き各篇の中に眞實なる材料の存する程度は、例へば今文學(xué)家の或人の言ふ如く周禮の中に眞僞混淆した材料が含まれてゐるのと大なる差異がない。又梅氏古文が出來た以後にも唐初五經(jīng)正義が出來るまでの間には又變化あり、姚方興の舜典二十八字の増加の如
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