【正文】 魔法で口チャックされる千尋。そんなひょろひょろに何が出來るのさ。八百萬の神様達が疲れをいやしに來るお湯屋なんだよ。當(dāng)然の報いさ。 …… 子豚にしてやろう。 へへへへへっ、震えているね。誰かが親切に世話を焼いたんだね。誰だい、それは？教えておくれな …… 千尋 …… あっ。これ以上穀潰しを増やしてどうしようっていうんだい！ それとも …… 一番つらーーいきつ ーーい仕事を死ぬまでやらせてやろうかぁ …… ？ 湯婆婆 …… ハッ！？ 坊 あーーーーん、あーーん、ああああーーー 湯婆婆 やめなさいどうしたの坊や、今すぐ行くからいい子でいなさいね …… まだいたのかい、さっさと出て行きな！ 千尋 ここで働きたいんです！ 湯婆婆 大きな聲を出すんじゃない …… うっ！あー、ちょっと待ちなさい、ね、ねぇ～。 千尋 働かせてください！！ 湯婆婆 わかったから靜かにしておくれ！ おおぉお～よ～しよし～ …… 紙とペンが千尋の方へ 飛んでくる。そこに名前を書きな。その代わり嫌だとか、帰りたいとか言ったらすぐ子豚にしてやるからね。働きたい者には仕事をやるだなんて …… 書いたかい？ 千尋 はい …… あっ。千尋というのかい？ 千尋 はい。 今からおまえの名前は千だ。分かっ たら返事をするんだ、千?。? 千 は、はいっ！ ハク様 お呼びですか。世話をしな。 …… 名はなんという？ 千 え？ち、 … ぁ、千です。 千 ハク。私のことは、ハク様と呼べ。 ハク様 既に契約されたのだ。 湯女 あ たしらのとこには寄こさないどくれ。 ハク様 ここの物を三日も食べれば匂いは消えよう。 仕事に戻れ！リンは何処だ。 ハク様 手下をほしがっていたな。 リン えーっ。 千 はいっ。 リン フン！ …… 來い よ。油斷するなよ、わかんないことはおれに聞け。 リン …… ん？どうした？ 千 足がふらふらするの。食って寢りゃ元気になるさ。自分で洗うんだよ。でかいな。 ……だめか。 千 …… んっ …… ん …… リン …… おかしいな … あああ、あったあった。 女 うるさいなー .なんだよリン？ リン 気持ち悪いんだって。 湯婆婆が鳥になって飛んでいく。 寢ている千のもとへ、ハクが忍んでくる。お父さんとお母さんに會わせてあげる。 千 靴がない。ありがとう 。 橋の上でゞゝナシに會う。 花の間を通り畜舎へ。おなかが一杯で寢ているんだよ。 千 うっ …… くっ …… おとうさんおかあさん、きっと助けてあげるから、あんまり太っちゃだめだよ、食べられちゃうからね！！ 垣根の下でうずくまる千。 ハク様 これは隠しておきな。 ハク様 帰るときにいるだろう？ 千 これ、お別れにもらったゞード。いつもは千でいて、本當(dāng)の名前はしっかり隠しておくんだよ。千になりかけてたもん。私はどうしても思い出せないんだ。千尋のことは覚えていた。お食べ。さ、お食べ。ハクありがとう、私がんばるね。 帰り際、空に昇る白い竜を見つける。 釜爺が水を飲みに起き、寢ている千を見つける。 湯婆 婆が戻ってくる。心配してたんだぞ。 名札を掛けるのに手間取る千。 リン 千、もっと力はいんないの？ 兄役 リンと千、今日から大湯番だ。骨身を惜しむなよ。外に立っているゞゝナシを見つける。 …… ここ、開けときますね。 転ぶ千。 リン ここの風(fēng)呂はさ、汚しのお客専門なんだよ。 兄役 リン、千。 リン はーーい今すぐ！チッ、下いびりしやがって。千、番臺行って札もらってきな。 …… リンさん、番臺ってなに？ 湯婆婆 ん？ … なんだろうね。 雨に紛 れてろくでもないものが紛れ込んだかな？ 街を進んでくるゝクサレさま。 番臺蛙 はい、硫黃の上！ …… いつまでいたって同じだ、戻れ戻れ！手でこすればいいんだ！ おはようございます！ …… 手を使え手を！ 千 でも、あの、薬湯じゃないとダメだそうです。どーぞごゆっくり …… 千 あっ …… 背後にゞゝナシを見つけて會釈する千 。 湯婆婆 なにか入り込んでるよ。 湯婆婆 それを調(diào)べるんだ。 リン へぇーずいぶんいいのくれたじゃん。混んでないからすぐ來るよきっと。や ってみな。こんだけ濁ってりゃこすらなくても同じだな。もう放して大丈夫だよ。 …… あっ。風(fēng)呂の縁から落ちる千。 わ … こんなにたくさん …… えっ、私にくれるの？ ゞゝナシ あ、あ、 …… 千 あの …… それ、そんなにいらない。ひとつでいいの。 千 うわぁっ??！ 父役 奧様。クサレ神なんかの気配じゃなかったんだが …… 來ちまったものは仕方がない。 千 あ、はいっ！ 湯婆婆 いいかい、おまえの初仕事だ。 千 …… あの～ …… 湯婆婆 四の五の言うと、石炭にしちまうよ。 千 えっ？ぁ、 …… ちょっと待って！ 上から見ている湯婆婆と父役。 父役 笑い事ではありま せん。 …… ほぉ、足し湯をする気だよ。他の札を取って釜爺に送る。ヘドロにはまる。何かに手を觸れる。 河の主 は?ーーー …… 千 うっわっ …… わあっ！ 水の流れに包まれる千。 湯婆婆 んん …… ？ 従業(yè)員 砂金だ?。? 砂金だ！わあーっ！ 湯婆婆 靜かにおし！お客さまがまだおいでなんだよ！ 千！お客さまの邪魔だ、そこを下りな！ 大戸を開けな！お帰りだ?。? 河の主 あははははははははは …… 神様達 やんやーーやんやーー??！ 湯婆婆 セーン！よくやったね、大もうけだよ！ ありゃあ名のある河の主だよ～。 みんな おぉーー?。? 湯婆婆 さ、とった砂金を全部だしな！ みんな えぇーー っ！そりゃねえやな ……